青空の下、きみと一緒に。

「花澄先輩!」


私の前に立った千賀谷くんが、勢いよく右手を差し出して来た。


「一緒に来てください!」

「わ、私⁉」


思わず自分自身を指差す私に、千賀谷くんは何度も首を縦に振った。


「えっ? 千賀谷くんのお題って私なの……?」

「そうじゃないんですけど……、花澄先輩じゃないとダメなんです。一緒に来てください!」

「わ……、わかった」


お題の内容もわからず言われるがまま、私は千賀谷くんの手を取って、応援席からレーンに出た。


「先輩、このまま一緒に走りますよ」

「えっ⁉ 無理だよ!」