青空の下、きみと一緒に。

「もしかして、さっきの人たちに会うのが気まずいとか……?」

「それもあるけど……私、体育祭大嫌いなの。毎年辛くて辛くて、本当に嫌でたまらないけど、サボるのはダメだって自分に言い聞かせながら、真面目に参加してしてたの」

「……」

「でも、こんなに残念な結果になるんだったら、自分の良心に逆らえばよかった。こんなに悲しい気持ちになるんだったら、開き直ってサボればよかった。もうやだ……、もう体育祭に出たくない!」


ずっと誰にも言えなくて心の中にしまい込んでいた気持ちを、悲鳴を上げるように放出した。


「花澄先輩……」


千賀谷くんが切ない声でつぶやいて、私の背中に手を回してきた。


直後、全身をぎゅっと抱きしめられて、触れた部分から伝わる体温と、柑橘系の柔軟剤の匂いに心臓がドキドキする。