「あっ。」
「あぁー。紅蘭チャンじゃん。」
休み時間、お手洗いに行く途中大城くんと出会った。
隣には女の子が。
またなぜかズギッと胸が痛くてそれを隠すように
「授業出ないんですか?今日文化祭決めもありますけど。」
………出ないのか、なんて下から出ちゃって。
出るのが当たり前なのに。
やっぱり大城くんに対して甘くなってる。
「えぇ〜。りんっ〜。まださりあと遊ぼう?」
さりあと名乗った子は大城くんの腕に引っ付く。
イラッ
なぜだかふつふつと怒りが湧いてきた。
授業、やっぱり出ないんですね。
また女の子と遊んでそんな生活続けるんですね。
ただそんな思いは杞憂だったようで
「うーん。
紅蘭チャンがせっかくこう言ってくれてるんだし出よーかな?
話し相手になってくれるんだよね。紅蘭チャンが。」
「っ知りません!」
整った顔でニヤッとして言うもんだからまた赤くなっちゃって慌てて言葉を返して身を翻した。
もう…………なんなの。
まあ、話し合いには出るみたいだしいいけど。
はぁー
小さくため息を吐いて教室へ戻った。

