それなのに、なんでこんなにも気になるの。
胸が痛い…………、ような気がする。


「はぁ。」


意味が分からない状況にため息を吐くのと同時に



「すずっー!
大丈夫?もう体調良くなったの!?」

「あ、うん。もう大丈夫。ありがとう。」



依が心配そうな顔して駆け寄ってきた。


依にも心配かけてしまった。


「ごめ「焦ってたよー。大城くん。」


「ん?」


急に大城くんの名前が出てきてドキッとする。


あぁー!もう。


「何が!?」

「ど、どうした鈴。いや、鈴が倒れた時に私よりすごく心配そうな顔してたから。」


そうなんだ。


「ねぇ〜?
ぶっちゃけ大城くん。どう?恋愛的に。
あんな姿みたら大城くんのこと鈴に託していいかなぁーって気持ちになってきたんだけど!」


恋愛、って。



あの大城くんを彼氏にってこと?



………いやいやいやいや!ない。と思う。



「大城くんみたいな女で遊ぶようなタイプは嫌いって知ってるよね?」

「うん。まぁーねぇ?だけどさぁー。鈴のこと大事にしてくれそうじゃない。」



優しいところもいいところも大城くんにはたくさんある。

ナンパから助けてくれたり。
服を貸してくれたり。
風邪ひいた時助けてくれたり?



……だけど、女の子で遊ぶような子はどうしても拒否してしまいがちになってしまう。


だから─────

キーンコーンカーンコーン




チャイムの音で思考がストップする。


依も席に急いで戻っていた。


先生がやってきてホームルームが始まる。