「おはよー紅蘭チャン。体調はー?」

「だ、大丈夫です。ありがとうございました。お粥も………美味しかったです。」




あの後、泣き疲れた私はいつの間にか寝てたみたいで。



起きた時には

大城くんは帰っていて

"これ食べて早く良くなってね。"


という温かいメッセージと共に卵粥が置いてあった。


少し楽になった体で卵粥を食べながら泣いてしまったことを思い出しているとだんだんあんなに泣き叫んでしまったことが恥ずかしくなって。



1人顔を真っ赤に悶えていた。




今だって人前であんなに泣いたのは初めてで大城くんの顔を見つめられない。

真っ赤になってるだろう顔を手で抑えて俯く。



「紅蘭チャン?
なんで目合わせないの?
もしかしてまだ具合悪───── 「だ、大丈夫です!もう回復してますからっ。」

ドキッ!


触れられた瞬間心臓が大きく高鳴る。



大城くんは私の気持ちを分かるわけもなく覗き込んでおでこを触ってくるもんだからさらに頬に熱が。


そして心臓のとてつもない動き。



……なんでこんなにドキドキするの。



「大丈夫です。
もう元気です。」



スゥーと息を吸って深呼吸。


「そうー?ならいーけど。
キツくなったらいいなよ?」

「はい。ありがとうございます。」



そうお礼を言ったと同時に他の生徒たちが登校してきた。

 
それと同時に大城くんは、女の子から呼ばれて



「りんっ〜?
ちょっと来てー?」

「んー?おっけー。」



ニコッとして女の子に駆け寄って行った。


あの子とこれから一緒に時間を過ごすのかな。
大城くんも笑ってて楽しそうだ。




…………こんなの、見慣れたはずだ。


今まで何回も何回も女の子といるところを後ろから見ていて。

その度に


だらしない。ちゃんと授業を受けないといけないのに。

って思ってた。