真面目な委員長ちゃんはイケメンチャラ男に翻弄される。

俺が頷いたのを見て、紅蘭チャンのお父さんは立ち上がって玄関の方へ。


「え……、どこへ？」



どこか出かけるのか？

紅蘭チャンの顔を見ていかなくていいのか。

せめて紅蘭チャンが目が覚めるまで家にいないのか。



そんなことを疑問に思っていると切ない顔をして言う。




「あの子が目を覚まして1番見たくないのが俺だろうからね。
あの子にはひどいことをしたんだ。


…………きっと、鈴は俺のことを恨んでるだろうね。」



そう言って外に出て行った。



恨んでる、か………。



紅蘭チャン。保健室でお父さん、お母さん。って苦しそうな顔をしながら呟いていた。


何があったのか。
知りたい。聞きたい。
でも紅蘭チャンのことだから弱味を見せない。

でも、帰ってきたのがあの時なんだからショックはうけてると思う。


「失礼しまーす。」



せっかく看病しに来たんだし紅蘭チャンに何が作ろうと冷蔵庫を遠慮気味にそっーと開ける。


「あ……………。」



目の前には色鮮やかな具材が入っているタッパーが。


野菜を入れてあったり、ご飯を入れてあったりしている。

さすが紅蘭チャン。


感心していると次に目に映ったのは


"お父さん"


という文字。