真面目な委員長ちゃんはイケメンチャラ男に翻弄される。

勉強にしばらく没頭していると、


「鈴っ!おはーよっー!鈴は今日も真面目でいい子だねぇー!
そんなしっかり者の鈴ちゃんにお願いしたいことがあります!」

「おはよう。依。お願いって?」


お願いがある。そう言って話しかけてきたのは私の唯一の親友、白羽 依(しらはね より)だ。


クラスの子はよく私を真面目過ぎてとっつきにくいから苦手だと言って近寄ってこないけど、依は小さい頃からの幼なじみで親友だ。

別に大勢でつるむ必要なんてない。
仲の良い依と一緒にいられれば。


お願い………、勉強を教えてとかだろうか。


私の予想は見事に当たって、

「宿題で分からないとこあってさー、しかもそこ今日絶対私当てられるんだよ。だから、鈴先生!教えてくれない?」

「いいよ。なんの教科?」

「数学ーーー!」


それからはチャイムが鳴るまで依に勉強を教えた。