話す内容は大体、私達の好きなバンドの話。
あの日、大城くんの家で服を借りて同じバンドが好きだと知って話すようになったのだ。
「おはようございます。
制服直せって言っても直さないんでしょうけど。」
「あー、はいはい。
ねぇ、今日新しい曲出したよね!」
「はい!
歌詞の綺麗なラブソングでしたよね?!」
注意してるのに直さない大城くんにしつこく言わないようになったのは同じ趣味が見つかったからだろう。
大城くんに対して甘くなってしまった。
やっぱり女遊びはダメだと思うし嫌いだけど、そんなことは好きなことを話す時は忘れていた。
「そうそ!
あれがまた綺麗なメロディーだよねー。」
「はい、特にーーーーー」
嬉しさで話に夢中になっているとだんだん登校してくる人が増えてきて。