真面目な委員長ちゃんはイケメンチャラ男に翻弄される。

「おねえちゃんは大丈夫だよ。
ちゃんとごめんなさい言えてえらかったね。
お母さんの言うことちゃんと聞くんだよ?」

「うん!」


最後には笑顔でお母さんと手を繋いで去っていった。


いいなぁ。

私も小さい頃あんなふうに手繋いでたなぁ。


お母さんと。


……お父さんとも。



懐かしくなりながら親子の姿を見つめていると、


「紅蘭チャン。うち近いけど来る?
着替え貸してあげられるけど……。どーする?」

「すみません。ありがとうございます。
何から何まで迷惑かけてすみません。」


ほんとに大城くんには頭が上がらない。


「いいよー。
紅蘭ちゃんはもっと自分を大切にして、もっと甘やかしていいんじゃない?
さっきだって、紅蘭チャンも女の子なのに自分は後回しにして他の子をって。」

「結構自分のこと甘やかしてるつもりですよ。」

「そうー?じゃあ服についたアイスもやばいしそろそろ行こっか。」


大城くんは優しい顔でそう言って家に向かった。