真面目な委員長ちゃんはイケメンチャラ男に翻弄される。

「はい。ありがとうございます。」


お礼を言って立ち上がる。


「とりあえずここでよっか？」


そう言われて人混みの多い場所へ。

私たちはベンチに座る。そしてさっきのことを説明すると、

呆れたように言われた。

「あのさ、紅蘭チャンは優しすぎ。
女の子を逃がして自分が犠牲になるなんて。
あーあ。なんか紅蘭チャンを見てると自分がすごく汚い人間に見えてくるわ。」

「別に優しくもなんでもないですよ。
困ってる人を助けるのは当たり前ですから。
母にそう教わってきましたから。」

「へぇ。いいお母さんだね。」


そういった大城くんの顔は表情は消えてて少しだけ怖かった。

最近大城くんに関わることが多くなってきたけど、時々大城くんがいつもと違った表情を見せる時がある。


気になる。
前は全然そんなこと思わなかったのにやっぱり最近は大城くんのことを知りたいと思う自分がいる。


「大城「ひゃっ」


大城くんの名前を呼ぼうとした時、突然声がして下を向くと

小さな女の子が目に涙をためてこっちを見ていた。

手にはアイスクリームを持っている。