キッパリ言う。


大城くんのことは好きにならない。

大城くんの女遊びがやめないことには絶対。


「では。テスト頑張ってください。
それと気が向いたらではなく、授業には出るのが当たり前ですから。」

「ははっ、きびしー。
ありがとね、紅蘭チャン。
紅蘭チャンも頑張って〜。」


教室を出ようとした時、

「あ、紅蘭チャン?」


呼び止められて、後ろを向くとニヤッと悪く笑う大城くんが


「寂しくなったら俺んとこおいでねー。
お礼でもなんでも紅蘭チャンを優先してあげるよー。」


「結構ですっ!」


そう叫ぶように教室を出て、2人きりのテスト勉強は幕を閉じた。


この何日か、テスト勉強して少しだけ楽しかったと感じたのは……

うん。気のせいだろう。


…………気のせいにしとこ。