最後の2人での勉強はあっという間に終わって、


「大城くん。これを機に授業に出てみたらどうですか?」


思い切って聞いてみると


「うーん………。」

これから放課後、私と勉強しない分また女の子と遊ぶのだろう。

……それはなぜかしてほしくなかった。


大城くんを見つめると


「紅蘭チャンが俺の相手してくれるなら行ってもいーよ?」

「え………」



そういう大城くんはなんだか寂しそうだった。



びっくりして目を見開くと


「なーんて、ジョーダンジョーダン!
気が向いたら授業にも出るよー。
そして、最後に俺とハグしてく〜?」


さっきの寂しそうな笑みは消えて、いつものニヤッとした笑みで言った。

だから私も気にしないでいつも通りに振る舞う。



「しません。」

「えー?しない〜?
ほんと俺が誘っても全くなびかないの紅蘭チャンぐらいだよー。
一回俺に甘えてみたら紅蘭チャンの気持ち案外変わるかもよ?
どう?遊んでみるー?」

「絶対、しないし。
なびきません。
そんなふうにしれっと口説くのやめてください。大城くんが今まで見てきた女の子達とは違うので。」