「先生!?」

「おー、こいつだ。こいつ。」


なんで。
大城くん頭いいはずじゃ……?
この前の授業の時もすごかったし。

困惑している私を目の前に先生は話し出す。


「大城。頭よくて、前は成績上位者だったんだけどな。授業に出てないからか、前のテストが酷かったんだ。どうしたらやる気も出て勉強ができるのか大城に聞いたら、紅蘭に教えてもらいたい…と言ってな。」


え。

そんなこと知りませんよ!

この前のこともあったし、できればこのたらしの最低な人と関わりたくないのに!

勘弁してください。先生……。


「頼むよ、紅蘭。もうすぐ期末考査があるし放課後、大城の勉強見てやってくれないか?」


嫌です。

とは言えるはずもなく。



しぶしぶ、首を縦に振った。