誰だかすぐに分かって体が固まる。

けど、すぐに我に返って


「あの、昨日はすみませんでした!私が抵抗しなかったのも悪いのに一方的に叩いたりして……、ごめんなさい!」


思い切りそう言うとポカンとしたかと思えば、
突然ククッと笑い出した。


「何ですか?」

「いや、だってさどっからどう見ても俺が悪いのに先に謝るなんて、紅蘭チャンらしいなぁって。」


……自分も悪いって自覚あるんだ。
今回は私も悪いけど大城くんがそもそも変なことしてこなければそんなことにはならなかった。



何も言えずに押し黙っていると、


「まぁ、抵抗できなかったのはしょうがないよね?だってあれだけであんなふうに感じちゃうんだもん。
触れてるだけですぐわかったけど、紅蘭チャン男に免疫ないね?
言葉とは別に、体、触れた時すっごい反応してたし。」

「っ!」


やっぱり、やっぱりこの男は……


「さ、最低~~~!
叩いたのはごめんなさい!
でもあんなこと二度としないでください!
そして今日は必ず授業に出ること!」


楽しそうに笑っている大城くんを睨んで叫んだ。