「大城くんと付き合えると思ってなかったので、嬉しくて今日一日中気持ちが舞い上がってました。」
「こうらんちゃん………。すき……。」
「も、もうっ。
恥ずかしい…………。
でも。私も。好き、です………。」
っっ〜!
なにこれ!!
世の中のカップルはこんな恥ずかしい思いをしているのですか!?
しかも自分じゃないみたいだし………っ!
「っ。もうっ、かわいすぎ。
なんか紅蘭ちゃんキャラ変わった?」
「そんなの……っ。私がいちばんびっくりしてますよっ。恋人同士になっただけでこんなに気持ちも変わるなんて……。
好きってだけでこんなドキドキするの?」
「まって、まって。
紅蘭ちゃん。かわいすぎる。
もうかわいすぎるしか出てこない。
なんなのこの子。普段と違いすぎるし、なんか素直だし。」
大城くんの顔を見てみるといつもの余裕そうな顔とは一変真っ赤になっていた。
普段はあまり見ない大城くんに驚いていると
「んんっ?」
一瞬唇に柔らかな感触が。
え。
状況が理解出来なくて大城くんを見つめる。
「…………ごめん。あまりにかわいいからつい。抑えきれなかった。」
っ、も、う…………。
は、恥ずかしい。
でも嫌じゃ、なかった………けど。
こんなんで恋人やっていけるんですか!?
「………でもこれからはもう我慢しないから。
紅蘭ちゃんがかわいすぎるのが悪いんだよ?
覚悟しなよんー?」
「っ!んっ………ぁ。」
余裕そうな顔に戻ったかと思えばまた甘すぎるキスが降ってきて。
声が自分の声に聞こえなくて耐えきれない。
人生で恋人の1人もいなくて真面目に誠実に勉強ばっかりしてきた私は。
これからも彼氏に
………っ、彼氏に!
まだ彼氏っていうのも恥ずかしいのに………。
最高級のイケメンに
翻弄され続けるみたい、です。
end