真面目な委員長ちゃんはイケメンチャラ男に翻弄される。

「さっき告白された場面、見てた?」

「はい。すみません。」


それは本当に申し訳なかった。
盗み聞きなんて気持ちいいものではないことを。


だけどそんなの気にしていないみたいに



「それを見て泣いたの?」


気持ち伝えるんだから。

もう


「はい。」


「…………それってさ期待、していいの?」


少し顔を赤らめて目を逸らして言う大城くん。


期待?
なんの?


首を傾げていると



「紅蘭ちゃんが俺のこと少しでも好きになったって期待していいの?」


え?

こうらんちゃんがおれのことすこしでもすきになったってきたいしていいの?


え。それって?


「俺が好きなのは、俺が変わりたいって思ったきっかけは、全部全部、紅蘭ちゃんだよ。」

「えっ?」



好きなのはわたし…………?


「そ、それはほんとうですか。」


嬉しすぎて信じられなくて疑ってしまう。

夢なんじゃないかって。



「うん。ほんとうです。」


愛おしいものを見るような優しくてあったかい表情をしている。


「ほんとのほんとう…………?」



これで夢だったら立ち直れない。


「ほんとの本当です。

紅蘭ちゃんは…………どう思ってますか。」




「…………すき………っ、です。」

「まじ!?

やったぁ!」



子供みたいな無邪気な笑顔で笑ってる。



たった言えなかった2文字が言えた。

しかも結果は両思い。



嬉しすぎる。




どうしよう。おかあさん。幸せすぎます。