もう一度叫ぶと、私の前まで来た先輩は、私の手を取った。
「来て、くれるか?」
遠慮がちに改めて言う先輩に向けて、私はこくこくとうなずいた。
ほっとしたような表情になると、先輩は行こう、と言って駆けだした。
私も、引っ張られるようにして走り出す。というか、実際引っ張られていた。
せ、先輩、手、つないだままです!
トラックを走りながら、みんなから注目を浴びているのを強く感じる。
……だけど、私を連れ出したのは先輩だし。
普段の先輩なら絶対にこんなことしないし。
今は少しだけ、この状況を楽しんじゃってもいい、よね?
「来て、くれるか?」
遠慮がちに改めて言う先輩に向けて、私はこくこくとうなずいた。
ほっとしたような表情になると、先輩は行こう、と言って駆けだした。
私も、引っ張られるようにして走り出す。というか、実際引っ張られていた。
せ、先輩、手、つないだままです!
トラックを走りながら、みんなから注目を浴びているのを強く感じる。
……だけど、私を連れ出したのは先輩だし。
普段の先輩なら絶対にこんなことしないし。
今は少しだけ、この状況を楽しんじゃってもいい、よね?



