夜に突然リサから、数日ぶりの連絡が来た。
彼女は泣きベソをかいたような声で、「どうしても直接、謝りたい事が有るから、今から家に行く」と言って来た。
この人は、いつも急だなと思いながらも、彼女が「家に入らなくても良いから少しだけ会って話したい」と懇願するので仕事帰りに会う事にした。
彼女は結構な距離が有るのに、僕の家の方まで来るその熱量に驚いた。
ちょうど仕事帰りで中間の駅でも良かったのに、彼女が真摯に僕の家の方まで行くと言うので違和感を感じた。
彼女の声の感じが、あまり聞いた事がない印象で、泣いている様では有るのだけど、暗く思い詰めた感じでは無く、何処か穏やかな様にも聴こえた。
妙に冷静な感じで、僕は父親が病気で危篤になった事を、母が打ち明けた時の事を思い出した。
その日は塾の帰りで、ちょうどこのくらいの少し冷たい夜だった。
∎
リサと逢う事に、嫌な感覚は無く怖さも無かった。
すぐに、子供が出来た事態が頭を過ぎったが、それは有り得ないので、僕には全く見当が付かなかった。
いったい彼女に何が有ったのだろうか?
彼女の事が心配で、どんな事態になって居ても、精一杯彼女の為にできる事をしようと心に決めた。
∎
沢山の人に紛れて駅から出て来たリサは、よそよそしくて、ちょいちょい下を向いては、時折僕の顔を見て何かを言おうとしては止める行為を繰り返してた。
僕は彼女が来るまでに、何が有っても受け止めようと心の準備をして居たし、僕に出来ることは冷静に、ありのまま事態を受け入れる事だけだと分かってた。
僕は、彼女が喋るのを、黙って待って居た。
帰宅ラッシュが終わりかけた、寒い夜のベットタウンにある駅から出てくる人は、そんなに多くない。
僕はリサに「何処か、店に入ろうか」と提案したけど、彼女は賛成も否定もしなく、喋る言葉を考えてる様だった。
僕はゆっくりで良いよと言って、すぐ駅前にあるコンビニで飲み物を買って来た。
リサには暖かくて甘めのココアを渡した。
彼女は「ありがとう」とお礼を言って、温かい小さなペットボトルを直ぐにポケットにしまった
僕は熱い缶コーヒーを飲みながらリサが喋るのを待った。
何時間でも黙って待つ覚悟を決めてたので、何も考えず駅から出てくる会社帰りの社会人達を、コーヒーを飲みながら見てた。
それは機械式時計のゼンマイを見てる様な感覚だった。
熱帯魚が水槽の中を動くのを見てるのと同じ感覚で、動く物を見ながら、何も考えず呆けてた。
∎
リサが、「電話で聞いてどう思った?」と聞いて来た。
僕は、「心配になったよ」と答えた。
彼女が「何だと思う?」と聞いて来たので、正直に「やっぱり子供が出来たとかくらいしか思い浮かばないけど、避妊してるし分からない」と答えた。
彼女は涙を流して泣いてる様だけど彼女が、どんな涙を流しているのか全く分からなかった。
リサの顔は、苦痛で歪んでる風でも無く、いつもの可愛らしい顔で、なぜか目から涙だけ流れてる印象だった。
僕には花粉で泣いてる様な感じにしか見えなくて、「何でないてるの?」と尋ねた。
リサは僕の目を見て、僕が何を考えてるか探ろうとしてた。
僕は何も考えて無いので、「はて?」と言う感じでクビを傾げ、彼女が喋るのを待った。
∎
彼女は意を決しようと葛藤してる様で、胸元で手を握りしめ、自分で自分に「言おう。言うね。」と、語りかけながら映画の登場人物の様な事をやってた。
僕は彼女の舞台演劇を見てる様な感覚だった。
彼女は首の下で、ぎゅっと握って居た手を解いて襟を広げた。
そして、首や胸元を僕に見せるように近づいて来た。
僕は、彼女が何を見せたいのか良くわからず、彼女が見せて来た首を、良く見ようとした時に、彼女が喋り出した。
「殴っていいよ」
僕は意味が分からず「そんな事しないよ」と答えた。
リサは、上目遣いで僕を覗き込んで来た。
謝罪してると言うよりは、僕が何を考えてるか探る様な視線を送りながら「元彼に会ったら付けられた」と胸元を強調して見せた。
それで、ようやく彼女の首や胸元に無数のキスマークが付いてて、彼女が元彼と寝た事が分かった。
∎
元彼と寝た事を、僕に話したと言うことは、完全に別れる意志を固めたんだなと思った。
彼女が胸元で手を握ってたのは、単なるポーズと言うか、虚度不審な格好だと思って居たけど、胸元のキスマークを隠すために服の襟元を握りしめていた事に、僕はようやく気付いた。
僕は彼女に、「取り敢えず大きな怪我はない様で良かった」と伝えた。
僕とリサは恋人では無いし、僕も他の女性と寝てる。
元彼と電話を、ずるずる続けてる時点で、寂しさを紛らわせる関係が続いてる事は分かってたし、予想外とは思わなかった。
ただ、僕なら絶対に他の女性と寝た事を、彼女に言う事はないので、彼女が僕に正直に告白したのは嬉しく感じた。
リサが他の男と性交渉した事について、僕には実感が湧かなかった。なんというか感情が何も動揺しなかった。
敢えて言えば、物理的な衛生面の観点から、他の男と寝た日から数日間は日にちを置いて、しっかり洗浄して欲しいなと思ったくらいの感覚だった。
∎
彼女のキスマークがいつ付けられたのかは分からない。
昨日、今日に付けられた新しいアザにも見えるけど、彼女の性格からして、傷を付けられてから数日間は、誤魔化し通すか悩んでた気もする。
僕にとって彼女は運命の恋人でも無ければ、結婚を考えてる女性でもない。
今まで出逢った女性の中で、一番印象に残ってて、最近一番会いたいと思う人。
女性の事を考えると、いつもリサの事が頭に浮かび、他の女と話してる時や、性欲が高まりSEXしたいと思うときに、必ず逢いたくなる存在だ。
間違いなく好きなのだけど、結婚しようとは思わないし、何だったら彼女にするのも悩む。
今まで出会った人の中で、一番興味を惹かれる女性だけど、彼女に残りの人生の全てと、命を使ってまで愛したいと思える程の存在では無かった。
∎
リサはきっと、僕にブチギレられる事を一番恐れてたんだと思う。
僕は全く怒りの感情は湧かなく、リサが流され男と寝て後悔してる、絵に描いたような愚かな女だと、僕の中での彼女の評価が下がっただけだった。
でも、それらは僕にとって大きな欠点には思え無かった。
そもそも、人間も生物だから僕より金持ちで彼女の生活を安定出来て、彼女を愛する男性が現れたら乗り換えるのは自然の摂理だと思ってる。
それは僕も同じで、リサより良い女性が居て僕を愛してくれるなら躊躇無く乗り換えるだろう。
それは一生続く見えない敵との戦いみたいなものであって、自分が永久に愛する人に選ばれ続ける様に努力を続けるしかない。
僕はリサを自分の手篭めにしようと思って無かったし、乗り換え先を探すのは理解できた。
そもそも僕自身が日々、彼女以上の女性を探してるのだから、彼女を責めようとは微塵も思わなかった。
だから、キスマークを付けて泣きながら謝る彼女の事が、健気で愛しく感じた。
∎
僕は、彼女を優しく抱きしめて、自分の思いが何一つ変わってない事を抱擁で伝えた。
そもそも、愛してないから彼女への気持ちが変わらないのか、愛しているから彼女に対する好きの気持ちが変わらないのか、僕は自分でも分からなかった。
ただ、彼女を抱きしめてると愛しい気持ちが湧いて、もっと親密に裸で抱きたいて思いが強くなって行くだけだった。
僕はリサに、今夜は泊まるように言った。
彼女は「いいの?」と驚いて、僕の後に着いてきた。
彼女は「もう二度としないね」と反省の言葉を言いながら、笑顔で僕に、自分の匂いを付けるように擦り付いて来た。
彼女の態度から、本当に反省してると言うよりは、僕に甘えてる印象の方が強かった。
僕は彼女に甘えて欲しかったし、彼女が遠慮無く甘えられるような男になりたかったので、楽しい感じがした。
僕が彼女を好きで、彼女が僕を好きなら、それが何よりも幸福だ。
リサの事を生涯の伴侶とは思って無いものの、一番大好きな女性なので、彼女が僕に思いっきり好きな気持ちを伝えてくるのは、とても心地よかった。
彼女が申し訳無さそうに服を脱ぎ、脱ぎかけた下着で身体を隠してるので、僕が優しくキスをして下着を脱がせた。
上半身一帯から首の上まで無数にキスマークが付いてて、乳輪も青くアザが付いてた。
彼女の身体に刻まれた傷後を見ると、なかなか暴力的な男で、子供みたいな人なんだろうなと思った。
俺は前の男が付けた傷の上から噛みつき、全てのアザの上に、もっと濃くて大きなアザを付けた。
いつもの優しく、心地よさだけを追求した抱き方とは真逆の、彼女がどんなに痛がろうが気にせず、血の味がするほど食らいついた。
それは彼女の懺悔に、分かり易い罰を与える事で、彼女が許されたと気が楽になる為の配慮。
それと、自分の方が元彼より上位の存在だと刻む為の儀式の様なモノだった。
僕の気が済んだ頃には、リサは酷いあり様で、アザの数は三倍くらいに増えてた。
自分が付けた傷しか残ら無いように、目に着くアザは全て上書きしてやったからだ。
お仕置きが終わった後に、彼女に感想を聞くと「少し怖かった」と言った。
∎
この日を境に、僕とリサはとても仲良くなった。
本当に心から繋がってる様な感覚で、僕はリサの事が大好きになった。
彼女は泣きベソをかいたような声で、「どうしても直接、謝りたい事が有るから、今から家に行く」と言って来た。
この人は、いつも急だなと思いながらも、彼女が「家に入らなくても良いから少しだけ会って話したい」と懇願するので仕事帰りに会う事にした。
彼女は結構な距離が有るのに、僕の家の方まで来るその熱量に驚いた。
ちょうど仕事帰りで中間の駅でも良かったのに、彼女が真摯に僕の家の方まで行くと言うので違和感を感じた。
彼女の声の感じが、あまり聞いた事がない印象で、泣いている様では有るのだけど、暗く思い詰めた感じでは無く、何処か穏やかな様にも聴こえた。
妙に冷静な感じで、僕は父親が病気で危篤になった事を、母が打ち明けた時の事を思い出した。
その日は塾の帰りで、ちょうどこのくらいの少し冷たい夜だった。
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リサと逢う事に、嫌な感覚は無く怖さも無かった。
すぐに、子供が出来た事態が頭を過ぎったが、それは有り得ないので、僕には全く見当が付かなかった。
いったい彼女に何が有ったのだろうか?
彼女の事が心配で、どんな事態になって居ても、精一杯彼女の為にできる事をしようと心に決めた。
∎
沢山の人に紛れて駅から出て来たリサは、よそよそしくて、ちょいちょい下を向いては、時折僕の顔を見て何かを言おうとしては止める行為を繰り返してた。
僕は彼女が来るまでに、何が有っても受け止めようと心の準備をして居たし、僕に出来ることは冷静に、ありのまま事態を受け入れる事だけだと分かってた。
僕は、彼女が喋るのを、黙って待って居た。
帰宅ラッシュが終わりかけた、寒い夜のベットタウンにある駅から出てくる人は、そんなに多くない。
僕はリサに「何処か、店に入ろうか」と提案したけど、彼女は賛成も否定もしなく、喋る言葉を考えてる様だった。
僕はゆっくりで良いよと言って、すぐ駅前にあるコンビニで飲み物を買って来た。
リサには暖かくて甘めのココアを渡した。
彼女は「ありがとう」とお礼を言って、温かい小さなペットボトルを直ぐにポケットにしまった
僕は熱い缶コーヒーを飲みながらリサが喋るのを待った。
何時間でも黙って待つ覚悟を決めてたので、何も考えず駅から出てくる会社帰りの社会人達を、コーヒーを飲みながら見てた。
それは機械式時計のゼンマイを見てる様な感覚だった。
熱帯魚が水槽の中を動くのを見てるのと同じ感覚で、動く物を見ながら、何も考えず呆けてた。
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リサが、「電話で聞いてどう思った?」と聞いて来た。
僕は、「心配になったよ」と答えた。
彼女が「何だと思う?」と聞いて来たので、正直に「やっぱり子供が出来たとかくらいしか思い浮かばないけど、避妊してるし分からない」と答えた。
彼女は涙を流して泣いてる様だけど彼女が、どんな涙を流しているのか全く分からなかった。
リサの顔は、苦痛で歪んでる風でも無く、いつもの可愛らしい顔で、なぜか目から涙だけ流れてる印象だった。
僕には花粉で泣いてる様な感じにしか見えなくて、「何でないてるの?」と尋ねた。
リサは僕の目を見て、僕が何を考えてるか探ろうとしてた。
僕は何も考えて無いので、「はて?」と言う感じでクビを傾げ、彼女が喋るのを待った。
∎
彼女は意を決しようと葛藤してる様で、胸元で手を握りしめ、自分で自分に「言おう。言うね。」と、語りかけながら映画の登場人物の様な事をやってた。
僕は彼女の舞台演劇を見てる様な感覚だった。
彼女は首の下で、ぎゅっと握って居た手を解いて襟を広げた。
そして、首や胸元を僕に見せるように近づいて来た。
僕は、彼女が何を見せたいのか良くわからず、彼女が見せて来た首を、良く見ようとした時に、彼女が喋り出した。
「殴っていいよ」
僕は意味が分からず「そんな事しないよ」と答えた。
リサは、上目遣いで僕を覗き込んで来た。
謝罪してると言うよりは、僕が何を考えてるか探る様な視線を送りながら「元彼に会ったら付けられた」と胸元を強調して見せた。
それで、ようやく彼女の首や胸元に無数のキスマークが付いてて、彼女が元彼と寝た事が分かった。
∎
元彼と寝た事を、僕に話したと言うことは、完全に別れる意志を固めたんだなと思った。
彼女が胸元で手を握ってたのは、単なるポーズと言うか、虚度不審な格好だと思って居たけど、胸元のキスマークを隠すために服の襟元を握りしめていた事に、僕はようやく気付いた。
僕は彼女に、「取り敢えず大きな怪我はない様で良かった」と伝えた。
僕とリサは恋人では無いし、僕も他の女性と寝てる。
元彼と電話を、ずるずる続けてる時点で、寂しさを紛らわせる関係が続いてる事は分かってたし、予想外とは思わなかった。
ただ、僕なら絶対に他の女性と寝た事を、彼女に言う事はないので、彼女が僕に正直に告白したのは嬉しく感じた。
リサが他の男と性交渉した事について、僕には実感が湧かなかった。なんというか感情が何も動揺しなかった。
敢えて言えば、物理的な衛生面の観点から、他の男と寝た日から数日間は日にちを置いて、しっかり洗浄して欲しいなと思ったくらいの感覚だった。
∎
彼女のキスマークがいつ付けられたのかは分からない。
昨日、今日に付けられた新しいアザにも見えるけど、彼女の性格からして、傷を付けられてから数日間は、誤魔化し通すか悩んでた気もする。
僕にとって彼女は運命の恋人でも無ければ、結婚を考えてる女性でもない。
今まで出逢った女性の中で、一番印象に残ってて、最近一番会いたいと思う人。
女性の事を考えると、いつもリサの事が頭に浮かび、他の女と話してる時や、性欲が高まりSEXしたいと思うときに、必ず逢いたくなる存在だ。
間違いなく好きなのだけど、結婚しようとは思わないし、何だったら彼女にするのも悩む。
今まで出会った人の中で、一番興味を惹かれる女性だけど、彼女に残りの人生の全てと、命を使ってまで愛したいと思える程の存在では無かった。
∎
リサはきっと、僕にブチギレられる事を一番恐れてたんだと思う。
僕は全く怒りの感情は湧かなく、リサが流され男と寝て後悔してる、絵に描いたような愚かな女だと、僕の中での彼女の評価が下がっただけだった。
でも、それらは僕にとって大きな欠点には思え無かった。
そもそも、人間も生物だから僕より金持ちで彼女の生活を安定出来て、彼女を愛する男性が現れたら乗り換えるのは自然の摂理だと思ってる。
それは僕も同じで、リサより良い女性が居て僕を愛してくれるなら躊躇無く乗り換えるだろう。
それは一生続く見えない敵との戦いみたいなものであって、自分が永久に愛する人に選ばれ続ける様に努力を続けるしかない。
僕はリサを自分の手篭めにしようと思って無かったし、乗り換え先を探すのは理解できた。
そもそも僕自身が日々、彼女以上の女性を探してるのだから、彼女を責めようとは微塵も思わなかった。
だから、キスマークを付けて泣きながら謝る彼女の事が、健気で愛しく感じた。
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僕は、彼女を優しく抱きしめて、自分の思いが何一つ変わってない事を抱擁で伝えた。
そもそも、愛してないから彼女への気持ちが変わらないのか、愛しているから彼女に対する好きの気持ちが変わらないのか、僕は自分でも分からなかった。
ただ、彼女を抱きしめてると愛しい気持ちが湧いて、もっと親密に裸で抱きたいて思いが強くなって行くだけだった。
僕はリサに、今夜は泊まるように言った。
彼女は「いいの?」と驚いて、僕の後に着いてきた。
彼女は「もう二度としないね」と反省の言葉を言いながら、笑顔で僕に、自分の匂いを付けるように擦り付いて来た。
彼女の態度から、本当に反省してると言うよりは、僕に甘えてる印象の方が強かった。
僕は彼女に甘えて欲しかったし、彼女が遠慮無く甘えられるような男になりたかったので、楽しい感じがした。
僕が彼女を好きで、彼女が僕を好きなら、それが何よりも幸福だ。
リサの事を生涯の伴侶とは思って無いものの、一番大好きな女性なので、彼女が僕に思いっきり好きな気持ちを伝えてくるのは、とても心地よかった。
彼女が申し訳無さそうに服を脱ぎ、脱ぎかけた下着で身体を隠してるので、僕が優しくキスをして下着を脱がせた。
上半身一帯から首の上まで無数にキスマークが付いてて、乳輪も青くアザが付いてた。
彼女の身体に刻まれた傷後を見ると、なかなか暴力的な男で、子供みたいな人なんだろうなと思った。
俺は前の男が付けた傷の上から噛みつき、全てのアザの上に、もっと濃くて大きなアザを付けた。
いつもの優しく、心地よさだけを追求した抱き方とは真逆の、彼女がどんなに痛がろうが気にせず、血の味がするほど食らいついた。
それは彼女の懺悔に、分かり易い罰を与える事で、彼女が許されたと気が楽になる為の配慮。
それと、自分の方が元彼より上位の存在だと刻む為の儀式の様なモノだった。
僕の気が済んだ頃には、リサは酷いあり様で、アザの数は三倍くらいに増えてた。
自分が付けた傷しか残ら無いように、目に着くアザは全て上書きしてやったからだ。
お仕置きが終わった後に、彼女に感想を聞くと「少し怖かった」と言った。
∎
この日を境に、僕とリサはとても仲良くなった。
本当に心から繋がってる様な感覚で、僕はリサの事が大好きになった。



