大和は何度も頷く。
目の色を隠すようにうつむいたままで。
「なにかあったらこっちから連絡するから、早く帰って」
千明はふたりの背中を押して事務所から押し出した。
そしてドアを閉めて鍵をかける。
残されたのは千明と大和のふたりきりだ。
さっきから大和の苦しげなうめき声だけが聞こえてくる。
途端に千明の胸に恐怖心がよぎる。
相手は普通の人間じゃない。
狼男だ。
そんな相手と、これからどうしようというんだろう。
もしかしたら食い殺されてしまうかもしれない。
そう思うととても怖かった。
「大丈夫ですか?」
千明は恐怖心を押し殺して大和へ近づいた。
大和は銀色の鋭い目を千明へ向ける。
「君も、早く帰れ……」
「嫌です。私はここに残ります」
そういう千明に大和は目を見開いた。
目の色を隠すようにうつむいたままで。
「なにかあったらこっちから連絡するから、早く帰って」
千明はふたりの背中を押して事務所から押し出した。
そしてドアを閉めて鍵をかける。
残されたのは千明と大和のふたりきりだ。
さっきから大和の苦しげなうめき声だけが聞こえてくる。
途端に千明の胸に恐怖心がよぎる。
相手は普通の人間じゃない。
狼男だ。
そんな相手と、これからどうしようというんだろう。
もしかしたら食い殺されてしまうかもしれない。
そう思うととても怖かった。
「大丈夫ですか?」
千明は恐怖心を押し殺して大和へ近づいた。
大和は銀色の鋭い目を千明へ向ける。
「君も、早く帰れ……」
「嫌です。私はここに残ります」
そういう千明に大和は目を見開いた。



