☆☆☆
ふたりで暗い道を歩いて駐車場まで行くのはこれで3度目だった。
空を見上げてみると今日は満点の星が姿を見せている。
「菊池さん見てください。星が綺麗ですよ」
「あぁ、本当だなぁ。星なんて見ることないから新鮮だな」
「ここの公園は広いから空を見上げればいつでも見れますよ?」
「そこまで考える余裕もなく帰ってたってことだな」
なんだか今ままで損をしていたそうな気分になると、大和は笑う。
「それなら今日から毎日空を見て帰ればいいじゃないですか。菊池さん、ずっとここで働くんでしょう?」
「そうだなぁ。いまのところ転職の予定はないかな」
ふたりして空を見上げながらふらふらと歩いていると、何度か体がぶつかった。
その度に声をあげて笑う。
ぶつかった肩が、手の指先がジンジンと熱くなるけれど、千明は悟られないように必死だった。
5分ほど歩いたところで千明はようやく視線を空から大和へと移動させた。
大和がそれに気がついて歩調を緩める。
「あの、菊池さん」
千明は完全に足をとめていた。
大和もそれに合わせて足を止める。
ふたりで暗い道を歩いて駐車場まで行くのはこれで3度目だった。
空を見上げてみると今日は満点の星が姿を見せている。
「菊池さん見てください。星が綺麗ですよ」
「あぁ、本当だなぁ。星なんて見ることないから新鮮だな」
「ここの公園は広いから空を見上げればいつでも見れますよ?」
「そこまで考える余裕もなく帰ってたってことだな」
なんだか今ままで損をしていたそうな気分になると、大和は笑う。
「それなら今日から毎日空を見て帰ればいいじゃないですか。菊池さん、ずっとここで働くんでしょう?」
「そうだなぁ。いまのところ転職の予定はないかな」
ふたりして空を見上げながらふらふらと歩いていると、何度か体がぶつかった。
その度に声をあげて笑う。
ぶつかった肩が、手の指先がジンジンと熱くなるけれど、千明は悟られないように必死だった。
5分ほど歩いたところで千明はようやく視線を空から大和へと移動させた。
大和がそれに気がついて歩調を緩める。
「あの、菊池さん」
千明は完全に足をとめていた。
大和もそれに合わせて足を止める。



