☆☆☆
例えば告白して振られても上司と部下の関係は変わらない。
多少ぎこちない気持ちになるかもしれないけれど、そこを乗り越えてしまえば大丈夫なんじゃないだろうか。
千明がそんな風に考え始めたのは休日を挟んだ翌日のことだった。
「どうしたの急に」
一緒にお昼を食べていた梨江が驚いた様子で千明を見つめる。
「昨日のドラマ見た?」
「韓国ドラマ? 見た見た! 社内恋愛ってやっぱりいいなぁと思ったんだよね」
ドラマの中では主人公のヒロインと好きな人がつきあい始めたところだった。
ふたりは同じ会社の上司と部下という存在で、みんなには内緒で付き合っている。
こそこそと会話をしているシーンや秘密のやりとりをしているシーンは胸キュンものだった。
「もしかして、あれに影響受けた?」
梨江が表情を曇らせて質問してくる。
千明は素直に頷いた。
「でも、振られる覚悟はできたから」
ここ数日悩んで悩んで、梨江や晋也からの助言も考えた上で出した答えだった。
結局、このままなにもしなければそれこそ何年もひきずってしまう。
そう判断したのだ。
それならここで思いきって告白して、潔く振られたほうがまだ前を向くことができる。
「そっか」
例えば告白して振られても上司と部下の関係は変わらない。
多少ぎこちない気持ちになるかもしれないけれど、そこを乗り越えてしまえば大丈夫なんじゃないだろうか。
千明がそんな風に考え始めたのは休日を挟んだ翌日のことだった。
「どうしたの急に」
一緒にお昼を食べていた梨江が驚いた様子で千明を見つめる。
「昨日のドラマ見た?」
「韓国ドラマ? 見た見た! 社内恋愛ってやっぱりいいなぁと思ったんだよね」
ドラマの中では主人公のヒロインと好きな人がつきあい始めたところだった。
ふたりは同じ会社の上司と部下という存在で、みんなには内緒で付き合っている。
こそこそと会話をしているシーンや秘密のやりとりをしているシーンは胸キュンものだった。
「もしかして、あれに影響受けた?」
梨江が表情を曇らせて質問してくる。
千明は素直に頷いた。
「でも、振られる覚悟はできたから」
ここ数日悩んで悩んで、梨江や晋也からの助言も考えた上で出した答えだった。
結局、このままなにもしなければそれこそ何年もひきずってしまう。
そう判断したのだ。
それならここで思いきって告白して、潔く振られたほうがまだ前を向くことができる。
「そっか」



