「さーくら!おはよ!」


授業の準備をしていると話しかけてきたのは
親友のみゆき


中学時代からの友達で私が唯一なんでも話せる相手
でもみゆきは私とは正反対の性格
明るくて、活発で、誰とでも仲良くなれる子


大きな目にぷっくりした唇、綺麗な茶色に染めた髪を巻いた
女の子の理想がぎゅっと詰め込まれた女の子!って感じ


「それでさ!環先輩とはどんな感じなのよ〜!今日水曜日でしょ??」

「なにって、特に何にもないってば。いつも通り先輩は寝てたし」

「ふぅーん」

にやにやした顔でこっちを見てくるから、視線を逸らすとそこには

「さくらちゃんおはよ!今日もかわいいね〜!」

「はいはい、おはよう」

同じクラスの高瀬 帷(たかせ とばり)がいた
高瀬は今をときめく売れっ子モデルで、私の幼馴染。
家が近くて、小さい頃からよく一緒にいた

なぜか同じ中学に上がって、同じ高校に入った。
いわゆる腐れ縁、ってやつだと思う
忙しくなってからは学校に来られる日も少なくて、
たまに来ては急に話しかけてくるのでいつも私たちを驚かせてくる



そしてこいつは本当に調子がいい

こんなふうに可愛いねとか言ってくるのはいつものことだし、
「さくらちゃんのことは僕が一番知ってるんだから!」
なんてくさいセリフもすぐ口から出る


ただこれは、
別にその人に好意があってもなくても言っちゃうらしく、

今まで何人もの女の子を泣かしてきた、笑