「凪、おはよう。」

「おはよう、」

「ねぇねぇ、大変な事になってたよ!」

いつもはのんびりしたゆずが、テンション高め。

「1年の速水くんが凪に告るって、男子から〜!」

「は?」

速水くん、事、速水雄介(はやみゆうすけ)は誰もが認めるイケメン。そして、私の元カレ。

「速水くんからなんて凄いじゃん!」

目を輝かせ、ニコニコ笑顔のゆずに対し、
私は顔を曇らせた。

告白される、告白する、恋。
その全てが難しい物。そういう事を私が知っているから。雄介のお陰で。

「凪、どうするの??」

「なにを??」

「断るの??受け入れるの??」

断る、OKする、かぁ…

「面倒くさいから、断るけど…」

「断っちゃうの、勿体ない…」

だって私、今推し活に集中したいから。
恋なんて面倒くさい物、しない。

元カレはもう、今カレには、戻さない。