いつだって世界は理不尽であふれている。
 立場や年齢なんて関係ない。

 どんな人間にも平等に理不尽は降り注ぎ、あっという間に幸せな時間も場所も大切な人も簡単に奪っていく。
 それがアマリリスの身に起きたのは十二歳の時だった。