拷問ASMRー恐怖の音当てクイズー

「それでは締め切らせてもらいまぁす!」
1分が経過して回答を締め切ると『全然わかんねぇ!』『難易度高すぎ!』と不満そうなコメントがわっと溢れた。


それすら自分を楽しませてくれる要素になっている。
キツネ面は笑いながら「それでは正解発表~」と、呑気な声を上げた。


カメラを手で持ち、倒れている久貴を映す。
自分の姿が撮影されていると気がついた久貴はなにか言いたそうにうめき始めた。
でも残念。


さすがに声を出させるわけにはいかない。
本当は彼らの声を聞くのだって最高のスパイスになるのだけれど、それは我慢しないといけないところだった。


キツネ面はしゃがみ込むと久貴の左手を掴んだ。
こっちはまだ手首から先が残っている。
しかしなにかに感づいたのか、久貴がまた暴れだす。


顔を真赤にして左右に首をふり、懇願するようにこちらを見上げている。
その目には涙が浮かんできていてとても滑稽だった。
まさか久貴がここで泣くなんて思っていなかった。