晴れ渡る真っ青な空の下、『シノノメオーシャンズクラブ』がオープンの日を迎えた。

 壱夜さんと再会してから今日まで、怒涛の日々だった。

 ブライダルショーのブーケはプレゼンの結果、フラワーショップローズともう一社が選ばれた。タイプの違う二社のブーケが、これから『シノノメオーシャンズクラブ』で式を挙げるカップルのブライダルのお手伝いをする。

 もちろん、壱夜さんと私の関係で選ばれたわけではない。平等に話し合われた結果で自信を持ってほしいと、壱夜さんではなく担当者から言われた。

 壱夜さんは、荷物を取りに行った日から、こちらにいる間は私と沙夜の住むマンションで生活をしている。ブーケのプレゼンが通ってから忙しくなった私の代わりに、保育園の送り迎えにも行ってくれている。私がマンションに帰り着くまで沙夜の面倒を見て、私が帰ると仕事に戻る生活で、私が身体を心配するも、幸せ過ぎて疲れを感じないと言われる。

 娘を溺愛する姿に、店長も壱夜さんの秘書も驚いているのは言うまでもない。