日曜日、朝から店長がご主人と一緒に沙夜を迎えに来てくれた。

 お店は日曜日が定休日になっているが、産婦人科医のご主人まで一緒に来てくれるとは思っていなかった。

「こんにちは!」
「こんにちは。沙夜ちゃん今日も元気ね」
「なーちゃんと会えるの楽しみにしてたの」
「まあ、嬉しいことを言ってくれるわね」
「店長、医院長先生よろしくお願いします」
「主人も珍しく出産予定がない休日に、沙夜ちゃんと会えるのを楽しみにしていたの。今日は当直の先生もいるし、楽しんでくわね」
「ありがとうございます」
「しっかり話し合ってくるのよ。どんな結論に至っても私達は美夜ちゃんの味方だから」
「はい」

 優しい人達に囲まれて、私は本当に幸せなのだと実感する。沙夜を一人で育てていても苦労することがなかったのは、周りの人に助けられて子育てしていたからだ。本当に一人だったら、ここまで穏やかな生活はできなかったはずだ。

 これからは――。