「こっち」
逃さないとばかりにしっかりと手を取られて、近くの部屋に連れて来られた。まだ、何もない空間はこれから家具が置かれるのだろう。扉が閉まった瞬間、壱夜さんに手を引かれ気づけば抱きしめられていた。
「会いたかった……」
どこか切なくも想いのこもった言葉に、なんと返事をしたらいいのかがわからない。
「どうして連絡をくれなかったんだ?」
「ごめんなさい」
「どうして謝るんだ?俺が悪かった。美夜が起きる前にいなくなったら、ショックだったよな?」
「違うの。壱夜さんは悪くない」
「じゃあ、どうして」
「あの日、人生のどん底だった瞬間を救ってくれた壱夜さんには、本当に感謝しているの。あの日をきっかけに、すべてリセットしてやり直す決心をして、揺るがないうちに行動に移したの。あの日の壱夜さんからのメモは今でもお守り代わりに大切に持っているのよ」
「俺は、本気だったんだ。美夜から連絡があったら、二人で新しい未来を始めようと思っていた。いや、今でも思っている」
逃さないとばかりにしっかりと手を取られて、近くの部屋に連れて来られた。まだ、何もない空間はこれから家具が置かれるのだろう。扉が閉まった瞬間、壱夜さんに手を引かれ気づけば抱きしめられていた。
「会いたかった……」
どこか切なくも想いのこもった言葉に、なんと返事をしたらいいのかがわからない。
「どうして連絡をくれなかったんだ?」
「ごめんなさい」
「どうして謝るんだ?俺が悪かった。美夜が起きる前にいなくなったら、ショックだったよな?」
「違うの。壱夜さんは悪くない」
「じゃあ、どうして」
「あの日、人生のどん底だった瞬間を救ってくれた壱夜さんには、本当に感謝しているの。あの日をきっかけに、すべてリセットしてやり直す決心をして、揺るがないうちに行動に移したの。あの日の壱夜さんからのメモは今でもお守り代わりに大切に持っているのよ」
「俺は、本気だったんだ。美夜から連絡があったら、二人で新しい未来を始めようと思っていた。いや、今でも思っている」



