一段落した店内で店長と予約分のアレンジメント作業をしている時だった。
「ママ〜、なーちゃん〜」
外から大きな声が聞こえて、思わず店長と顔を見合わせる。
「沙夜ちゃん?」
「そうですね。今日、この先の公園までお散歩なんです」
私と店長が外へ出ると、道の向こう側で手を振っている沙夜がいた。私達も手を振り返すと、園児が全員こちらに手を振ってくれている。
「みんな可愛いわね」
「はい」
「沙夜ちゃんは天使ね」
「店長、身内贔屓ですよ」
「そんなことないわ。主人も娘も病院の従業員もみんな言っているわ。前にチラッと沙夜ちゃんのお父さんのことは聞いたけれど、かなりのイケメンなんでしょうね」
「そうですね」
店長のご家族には、出産前に沙夜の父親については話していた。ただ、連絡先を知っていることは言っていない。今となってはどこの誰かも知らないけれど、沙夜の父親には感謝しかないのだ。
「もし、再会したらどうするの?」
「考えたこともありません。きっと向こうは私のことなんて忘れていますよ」
「ママ〜、なーちゃん〜」
外から大きな声が聞こえて、思わず店長と顔を見合わせる。
「沙夜ちゃん?」
「そうですね。今日、この先の公園までお散歩なんです」
私と店長が外へ出ると、道の向こう側で手を振っている沙夜がいた。私達も手を振り返すと、園児が全員こちらに手を振ってくれている。
「みんな可愛いわね」
「はい」
「沙夜ちゃんは天使ね」
「店長、身内贔屓ですよ」
「そんなことないわ。主人も娘も病院の従業員もみんな言っているわ。前にチラッと沙夜ちゃんのお父さんのことは聞いたけれど、かなりのイケメンなんでしょうね」
「そうですね」
店長のご家族には、出産前に沙夜の父親については話していた。ただ、連絡先を知っていることは言っていない。今となってはどこの誰かも知らないけれど、沙夜の父親には感謝しかないのだ。
「もし、再会したらどうするの?」
「考えたこともありません。きっと向こうは私のことなんて忘れていますよ」



