私の長い長い片想いにピリオドが打たれた――。

 成就したのではなく、強制終了の瞬間を迎えたのだ。先程まで出席していた結婚式で、幼馴染で片想いの相手の佑樹と同じく幼馴染で親友の麗羅が、永遠の愛を誓った。いつかこんな日が来るのはわかっていても、実際に目にする瞬間までは諦めきれずにいた。

 邪魔するつもりもない。祝福する気持ちはある。

 決して偽善ではない。本当に長年幼馴染として過ごしてきて、二人のことが大好きなのだ。仲の良かった私達3人の中で、カップルが誕生した歴史は意外に浅く2年前だ。

 今でも後悔が残るとするなら、私が先に告白していたら、佑樹の隣には私が居たのだろうか……。

 今更だとはわかっていても切なく思う。

 ホテルの中にあるガーデンスペースのベンチに座り夜空を見上げると、都会の真ん中なのに数個の星が見えた。ただ、今日の私には、ポツンと見える星が寂しさを演出するだけだ。

 今は誰ともしゃべりたくない。