「遊ぶだけ~? 告白するって言ってたのは、私の気のせいかな~?」
「うぐっ……」
頬をつきながら指摘すると、日葵は口をつぐんだ。
穂稀くんに鈍くさいと言われて、ひどい!と思っても日葵が本気でイヤがらないのは、穂稀くんを好きだから。
好きだから、ちょっかいかけられてもイヤじゃない。
どんなことでも話せるのが嬉しいらしい。
『だって、関心を持ってもらえないより断然いいもん』
と、前に『イヤなら無視すればいいじゃん』と言った私に言い返してきた。
『それなら好きだって言えば? そのほうが意識してもらえるよ』と応えれば、
『それとこれとは別! そんな簡単じゃない』
日葵に怒られてしまった。
そんな日葵だけど、このたび告白する決意を固めたらしい。
『今度みんなで遊ぶとき、穂稀に好きって言う!』と宣言したのだ。
まだ宣言しただけで告白はしていないけれど、そう思い立っただけでも日葵に拍手を送りたいね、私は。ぱちぱち。



