「あ、できました」
「ありがとう」
「はい…あの、楽しんでください」
クレープをふたつ受け取って、女の子に会釈。
なんか空気重かったな…。
やっぱり、ちさくんのクラスに来たのは失敗だったかも…。
「ごめんなさい、先輩」
「…え?」
「あんなに騒がれると思ってなくて」
申し訳なさそうに眉毛を下げるちさくん。
危険予測…大事。その勉強になってよかったね。
「いいよ。人生経験」
「はは、ポジティブ」
「うん。せっかくの文化祭だしね」
クレープをひとくち。
…おいし。
こりゃ黒字間違いなしだね。
「おいしいでしょ」
「うん、とても」
思わず顔が綻ぶ。
でも、これを食べれただけでも行った価値はあったかな。
騒がれてしまったことはもう水に流そう。
「先輩」
「…ん?」



