だけど。
いざ行ってみれば、『知慧が女連れてきた!』って大騒ぎ。
女子からの羨望の目。
…高嶺のときと一緒。
この感覚は、よく知っている。
「クレープふたつ」
「はーい」
お会計を終わらせて、クレープを焼くのを間近で見ていたら、焼く係の女の子がおずおずと聞いてきた。
「あの…ふたりって付き合ってるんですか?」
「え? 付き合ってないです…」
「そうなんだ…。その割には、手…」
あ。
忘れてた。
慌てて手を離したあたしに、寂しそうな顔をするちさくん。
そんな表情するから付き合ってるとか勘違いされるんだよ!
「仲…いいんですね」
「それは、まぁ…。中学から知り合いだから」
知ってる。
羨ましいんだよね。
…そんなにいいものかなぁ?
恋に時間は関係ないよ。
そもそもあたし、ちさくんのことは好きじゃないし。



