「業務妨害なんでどいてもらっていいですか」
咲花、ちょっとイラついてきたらしい。
どんどん口調が強くなる。
…うん、あたしはどうしようもないから、咲花が追い払って…。
「そんなこと言わずにさぁ」
片方の男が、無理矢理あたしの腕をつかもうとした、そのとき…。
「なにしてんすか」
…救世主かと思った。
この声を聞くのも四年目。
かわいい後輩、もとい、ヒーロー。
「なんだよ…彼氏?」
「つまんねー、行こうぜ」
そういいながらどこかへ行ってくれた。
ちさくん…なんでここに?
「ありがと…」
「はい、大丈夫でした? ふたりとも」
咲花も「後輩くん、やっほー」とのんきに笑う。
あたしはあんなに心臓バクバクしてたのに…やっぱりナンパ慣れしてる人は違う。
「そんなかっこうしてるからですよ」
「だって、咲花が…」
「でも楓夕も満更でもなさそうだったじゃん」
「いや、気のせい。目がおかしい」
「言い過ぎじゃない?」
あたしたちのやり取りに、ちさくんはくすくすと笑ってる。
仕事にならないところだったし、ホント助かった…。



