「すいません、二人でいいですかー?」
文化祭開始。
午前の部は、まぁまぁの客入り。
待ち時間もなく案内できて、受付の仕事もだいぶ楽だ。
咲花も、ヒマなときはスマホで自撮りに勤しんでいる。
途中で一回それに巻き込まれて写真を撮られた挙句、『これあとで柊木くんに見せよー』とかふざけたことを言っていたのですぐに消させた。
そんなことされたら恥ずかしぬ。絶対ね。
「うわ、超かわいい子いるー」
その声でハッと現実に引き戻された。
他校生だろうか…見慣れない制服を着た、チャラそうな男子がふたり。
あたしたちの元に近寄ってきて、体がこわばる。
”ナンパ”
高嶺に嫌というほど言われた言葉が脳裏によぎった。
「午前中ヒマじゃない?」
にこにこと話しかけられて、咲花が興味なさそうに「まぁそうですねー」と返す。
だからなんだ…この人たちもヒマ人か。



