「あー…でも楓夕が楽しいのが一番だしな」
まだ不服そうだけど。
それでも吞み込んでくれたみたい…?
「はぁ、マジで一緒に回りたかった…心配すぎる」
いや…。
高嶺と一緒に回ったらあたしがどうなるかわかったもんじゃないから。
変な考察班によって、あたしのこのコスプレも”高嶺を誘惑しようとしてる”って判断される可能性、大いにあるし。
「…俺やっぱ、ここに残る」
「は?」
あたしが戸惑っていたら、後ろから絢翔が高嶺の腕を引っ張る。
「ダメ。楓夕に迷惑かけんな、行くぞ」
「離せ! 俺は楓夕を守る…っ」
変な捨て台詞を吐きながら連れ去られた高嶺。
なんとかなった…?
ほっと息をつくと、相変わらずニヤついた咲花が近寄ってくる。
「愛されてんね、楓夕」
「…ヤメテ」
「あんなのが彼氏だったら毎日幸せだろうなぁ」
…高嶺が、彼氏だったら?
…そんなこと、考えもしなかった。
いや、考える必要も…ない?
だって、あたしが高嶺と付き合う確率は…。
…どれくらい、なんだろう?



