それからしばらく学校で孤立した俺を、昼休みのたびに誘いに来てくれたり、放課後も一緒に帰ったりしてくれた。
普通に接してくれた先輩のおかげもあって、俺はまた前みたいにクラスメイトと話せるようになったけど。
俺はもう、先輩以外いらなかった。
他の誰にも興味ない。
先輩が笑いかけてくれたら、それだけでよかった。
『ちさくん、元気ない? また誰かになにか言われた?』
『見て! 今日はちさくんの分のお弁当も作ってきたの』
『あたしはちさくんといる時間、好きだなぁ』
先輩がくれたすべての言葉。
今でも昨日のことのように思い出せるよ。
きっと、俺が走馬灯を見るとしたら、先輩との思い出がほとんどなんだろうなと思う。
…だけどまだ死ねない。
先輩が、俺の隣で、”彼女”として笑いかけてくれる未来。
まだ見れるんじゃないかって、期待してるから。



