呑気に笑ってるソイツと、その子を見送る。
柊木高嶺はおもむろに立ち上がって、図書室のドアに鍵をかけた。
「…え? なにして…」
その行動の意味が理解できず、あたしも立ち上がって柊木高嶺のほうに少しだけ歩を進める。
「楓夕って、マジで無防備」
…はい?
ますます意味がわからない。
でもなんだろう。
身の危険を感じる…。
じりじりと詰め寄ってくる柊木高嶺に合わせて後ずさりをしてみる。
だけど、あっという間に本棚の側面に背中合わせ。
いわゆる…壁ドン状態。
「ひ、らぎ…高嶺…」
「…ずっと思ってたんだけどさ。楓夕って俺のこと名前で呼ばないよな」
…なに急に。
あたしが今フルネームで呼んだせいか。
だって…なんだか、癪で。
「…絢翔しか名前で呼ばないじゃん」
「はい、他の男の名前出すのもアウトだし、俺は楓夕にしか名前呼びされたくない」
他の男って…絢翔だよ?
アンタの親友でしょうが、正真正銘。



