「でさぁ、そのとき絢翔がさぁ」
…この男、黙ることを知らない?
放課後の図書室。
夕焼けが教室を赤く照らして、柊木高嶺の栗色の髪がまぶしい。
あのさ、テスト勉強しに来たんだよね、あたしたち。
しかも、誘ったのそっちだよね?
…なにを浮かれてんの。
ほんとバカ。
「あ、なに今の顔、かわい」
「…は?」
睨んでただけですけど。
うるさいから、静かにしろって圧かけてただけですけど。
急に話から脱線してあたしを褒めだす柊木高嶺、よくわからない。
幸い他に生徒が誰もいないからよかったけど…。
図書室では静かにしましょうって習わなかった? 本当に小学校とか通ってた?
…ダメだ、理解が追い付かない。
「写真撮りたいからもっかいやって」
「無理」
カメラ構えるな。
しまえ、そのスマホを。



