声を潜めて足を踏み入れる。
「──っ……」
ひとつだけ閉まっているカーテンをめくってみて、息が詰まった。
…いた。
柊木、高嶺。
あたしの彼氏。
ずっと探してたし、会いたかったのに…。
アンタはこんなところでのんきに寝ちゃって。
ドキドキする心臓を抑えたまま、そっとカーテンの中に入ってベッドのそばに立つ。
…ホント、綺麗な顔立ち。
サラサラの髪の毛が重力に従って崩れていて、触ったら気持ちよさそう。
本当に、高嶺はあたしでよかったのかな。
結局お泊まりだってこの前の一回限りだし、特にこれといった進展はないし。
まだ欲しくなっちゃうのは、わがまま?
…まぁ、高嶺に初めてを捧げてしまった時点で、行くところまでいってる感はあるけど。
『マジでなにやってんの?』
さっきの絢翔の言葉を思い出す。
…そうだよね。
なにやってんの? って感じだ、あたしも。



