「はぁ…落ち着いた」
もっとドキドキして、落ち着かなくてもいいのに。
…でもさすがに可哀想だから、やめといてあげる。
「俺ね、ホントは気づいてたよ」
「…え?」
「楓夕が俺のこと好きだって」
「…えぇ!?」
「なんとなくね」
って、笑うけど…。
なにそれ、恥ずかしすぎる。
あたしってそんなにわかりやすい…?
うーん、まぁ、否めない。
…でも、そっかぁ。
高嶺にはバレちゃってたわけかぁ。
それでも、ちゃんと自分の口から伝えられてよかった。
「だけどさぁ、まさかこんな形で告白されると思ってなくて…ホント、心臓に悪いの」
うん…。
告白って、普通はどこかに呼び出して…って感じだもんね。
「でも、そっかぁ。…楓夕って、俺のこと好きになっちゃったんだ?」
「っ…うん…」
顔をのぞき込まれて言葉が詰まりそうになった。
意識すると…もう、ダメ。
「…俺の、彼女になる?」
冬の冷たい風ですら勝てないほど、顔が火照る。
今だったら、体温計のMAX数値超越できそうなくらい。
あたし、ずっと、高嶺のそばにいたかった。