「課題苦手だから」




苦手って…解くのが難しいって意味じゃなくて、長時間やり続けるのが難しいってことでしょ。



そう言い捨てて、勝手に俺のベッドにあがる楓夕。



はぁ……マジでさ、何してんの、おまえ。





「あー、きもちー」




そんで寝転がって、ぐーっと伸び。



猫みたいだな…とか呑気なこと、考えてる場合じゃない。




「高嶺だけそっちいたら罪悪感生まれるからこっちきてよ」


「…なにそれ」





知らないし。
俺の気持ち、考えてね、楓夕ちゃん。




…じゃあもっと罪悪感生まれること、経験させてやろうか。




マジで俺のことそろそろ意識したほうがいいよ。…なんて。鈍感な楓夕には効かない?





「楓夕さぁ」





気持ちよさそうに寝転がる楓夕の隣に腰をかけて、そっと見下ろしてみたけど。



…ダメだ。直視すると目に毒。





「なに?」




とか平気で聞いてきちゃうしさぁ。
なんで楓夕っていつもこうなの?