そして昼休み。
一緒に食べようと誘ってくる女子を押しのけて、俺は先輩に送った待ち合わせ場所へ走る。
どうせ食事も喉を通らないだろうと思ったから、今日の昼はパンだけ。
先輩にもご飯持ってきていいよって言ってある。
「…すいません、遅れました」
そこへ行くと、先輩のほうが先について座っていた。
屋上前の階段。
ここは人通りがほとんどないから内緒話をするときに最適なんだよね。
って…もうお弁当開いてるし。
俺に遠慮しないところ、先輩らしい。
「ご、ごめん…四時間目体育でおなかすいてて…」
「別にいいですよ」
必死な言い訳をするところも、可愛い。
…ホント、ぜんぶ、好きだったんだなぁ。
「隣座って良い?」
「え? うん…」
俺は先輩の隣に腰を下ろして、パンの袋を開ける。
廊下にいても息は白い。
「先輩、寒くないですか」
「うん、足がちょっと寒いくらい」
先輩。
冬になったら、ちゃんとタイツとか履いてよ。
スカートだけなんて絶対寒いもん。



