「た、高嶺…っ、待って…」
さっきまで全力で走っていた余韻なのか、高嶺のスピードについていけない。
あたしはもう息切れしてるよ…。
「こ、ここ入っていいの?」
「先生が封鎖するの忘れたみたい」
相変わらず楽しそうに笑いながら、あたしを中庭へ連れ出す高嶺。
こんな満面の笑み…あたし以外に見せないでね。
「高嶺…閉会式もうはじまるよ?」
「サボろ」
サボる…って。
せっかくここまで参加したのに。
まぁ、閉会式なんかでなくてもいいのかな…なんて、高嶺に甘いあたしは思う。
「楓夕、ここ座って」
「…え?」
高嶺が指さすのはベンチ。
言われるがまま腰をかけて、高嶺を見守る。
お互い体操服なのは…ちょっと新鮮かも。
「じゃ、失礼します」
…え?
あたしが反応するよりもはやく、あたしの太ももの上に高嶺が頭を乗せて…。
これ…もしかしなくても、膝枕ってやつ…?



