その次の土曜日。
ちゃんと着飾って、髪も巻いて…よし、完璧。




今日は久しぶりに咲花とふたりで遊ぶ。
一応テスト期間中なんだけど、まぁ息抜きも大事ってことで…。





「あ、楓夕~」


「ごめん…おまたせ」


「待ってないよ」




ニコニコ。
あたしのほうが遅れて来たのに怒る気配がない咲花は、やっぱり聖母だと思う。






「楓夕ってラフな格好も似合うからずるいよね」


「…そ、そう?」


「うん。写真撮って良い? 柊木くんに送る」


「ヤメテ」


「あは。柊木くんが見たら悩殺なのにな~」





悩殺って…。
別に普通でしょ。





「じゃ、行こ」


「…うん」





咲花の発言のせいで、それからしばらくは高嶺のことが頭を支配してた。