そして沖縄に到着した。
途中で楓夕が起きてくれたからよかったものの、到着まであのままだと俺が死んでた。
危ない。
マジで。
「高嶺、なんか元気なくない?」
…お前のせいだ、バカ。
全然分かってない様子の楓夕も可愛いけどさぁ、でもさ…?
ちょっとくらい俺のこと意識してくれてもよくね…?
そろそろ…。
「楓夕、写真とろー」
「え、うん…」
嫌そうな楓夕。
その顔…いいな。
中野さんに半ば無理矢理ツーショを取らされてげんなりしている楓夕に笑いそうになるけど、それどころじゃない。
「ヤバ、沖縄の空に浅桜さん……合いすぎてる」
「沖縄なのは関係ないと思うけど。まぁ、あれは目の保養だわ…」
全然気づいてない様子の楓夕さん。
男子からいろいろ言われてますよ。
…ムカつくなぁ、ホント。
見てんじゃねぇよ、俺の楓夕を。
「マジで付き合いてぇ…」
ひとりの男子が呟いた言葉を聞き逃さなかった。
…いや、聞き逃すわけない。
変に逆上した俺は、楓夕の隣まで歩いて行って、中野さんから楓夕を奪う。
「ちょっと楓夕借りる」
「あ、どうぞー」



