そして月曜日の昼。
今朝も相変わらず高嶺に待ち伏せされて一緒に教室まで来たわけだけど、みんなもうとっくに慣れてしまったのか、それくらいのことじゃ騒がれなくなった。





今でもからかってくるのなんて咲花と絢翔くらい。『おはよ、柊木夫妻~』って、もう聞きなれた。





ようやく午前の授業が終わり、浮かれている生徒たちの波をかきわけてあたしは廊下へ出る。




高嶺は男子とゲームの話で盛り上がっていたし、あたしがいなくなったことにも気づいてないはず。



見つかったら、それこそ『どこ行くの?』って突っかかってくるに決まってる。




手にはしっかり包装紙にくるまれたリングを持って。いざ、一年の教室へ。





…とは言ったものの、他学年のフロアってなぜか緊張する。




やっぱり注目浴びてるし…。
放課後のほうがよかったかなぁ。