【短編】人気者な後輩の甘い意地悪






「…先輩、顔真っ赤じゃん」


「だっ……だっ、て…」






どうしよう。
心臓が破裂しちゃいそう。



天城くん…責任とってくれる?





「俺の彼女になってよ、先輩…」




その瞬間、もう一度涙があふれた。
それを困ったように笑いながら拭ってくれる天城くんが、どうしようもなく大好きで…。





「わたしで、いいの…?」


「先輩じゃなきゃ嫌だ」




うん…。
わたしもね、天城くんじゃなきゃ嫌だよ。




「…先輩、もっかいしていい?」




わたしは、小さく頷いて、彼を受け入れた。



誰もいない、放課後の空き教室。
恋人になったばかりのふたりが、甘い甘いキスを降らせていた。




こんな奇跡は二度と起きない。
だから、天城くん。



ずっとそばにいてね?





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