「結果的に言ってくれはしたけど…こんなに泣くと思わなかったな」
「……」
「俺が他の子とキスするの、そんなに嫌だったんですか」
訳も分からず必死で頷いた。
天城くん、何が言いたいの。
「かわい……」
それも、冗談?
「本気。…俺、本気で先輩のこと好き」
……はい?
耳を疑う。
そんなわけないって、嘘にすらしようとした。
気が動転してる。
好きって、本気って…。
「先輩が俺のこと好きなの知ってた。だから意地悪したくなっちゃって」
「……そ、そんなの、ひどい…」
「うん。ひどいね、俺。…でも、先輩にそんな顔させられるのも俺だけだと思ってます」
自覚してて…わたしをいじめたいなんて。
変だよ、天城くん…。



