【短編】人気者な後輩の甘い意地悪







「…はぁ、じゃあ、一回だけね」





そういってしまった天城くんに耐えられなくて、わたしは逃げ出した。
…なんだ、天城くん、誰でもよかったんだ。




わたしに可愛いとか喋りたかったとか言ったのも、ぜんぶ冗談で…。




ひどい。
天城くん。




わたしのこと、もてあそんで…楽しかった?




放課後…。
会いに行くのもしんどいし、約束をバックレるのも精神的にしんどい。





もういや…。
天城くんのこと好きでいるのやめたい、なんて、はじめて思った。






天城くんのこと、忘れて…新しい恋、したいなぁ。




夢が崩れるときって、こんな感じなんだ。
…もう二度と、経験したくない。